東野圭吾 「白夜行」
長い本が好き。
ということで、辞書か電話帳かという厚みの本に、久々挑戦。
(といっても、京極堂シリーズほどじゃありませんが。)
白夜行 (集英社文庫) (2002/05) 東野 圭吾 商品詳細を見る |
前に一度ドラマ化されたそうですが、例によって全く見ていませんでした。
本編が850ページ以上あるにもかかわらず、1週間で読了しました。
平日でもちょっとずつ読んだりして、けっこうなハイペースで読めたのは、早く話の続きが知りたいからであり、理系作家さんならではの読みやすい文章のおかげでもあり。
馳星周氏の解説にもあるとおり、全編を通して2人の主人公を取り巻く人の視点で綴られており、2人の内面が全く明かされません。
読んでいるほうとしては、そこが知りたくて、ますます必死で読み進めてしまいました。
さて2人の周りは19年にわたって様々な犯罪のにおいで埋め尽くされているわけですが、個人的に興味深かったのが、コンピューターを使った犯罪。
コンピューターの発展と浸透と、それにまつわる様々な犯罪(ソフトウェアの海賊版からハッキングまで)の歴史が分かるという。
フロッピーディスク以前は音楽用カセットテープにデータを記録していたんだー、とか、このころのスペックがCPU14MHz、メモリ64KBだったとか。
宮部みゆきさんの長編ミステリーが好きだったら、東野圭吾さんも気に入ると思うよ、
と言われたことありましたが、なるほどです。
宮部さんとはまた違った面白さがありますね。
次は「幻夜」読みます。