三浦しをん 「風が強く吹いている」
前から気になっていた三浦しをんさんの「風が強く吹いている」、文庫で出てたので読みました。
何でも今度映画化されるらしい。
風が強く吹いている (新潮文庫 み 34-8) (2009/06/27) 三浦 しをん 商品詳細を見る |
ボロアパートに住む個性的な面々という設定が、一昔前のマンガか?!と思って読み始めました。
で、彼らが10人だけで箱根駅伝を目指すんですよね。
ムリがないか?
でも、面白いんですよ。
登場人物が魅力的です。
主人公の天才ランナー走(カケル)の野生動物のような真っすぐな魂。
彼の成長を見守るハイジとのつながり。
あと、陸上の練習メニューが読んだだけでキツそうで、これだけ練習してたら応援したくなりますよね。
私は運動がだめなので、吐きながら頑張ってた王子には敬服してしまいます。
圧巻は試合のシーン。
読んでいるだけで走るリズムを一緒に感じることができる。
風を切るスピードも感じられる。
小説ってすごいですね。
後半はぐんぐん引き込まれて夢中で読みました。
で、読了した瞬間、「面白かったー」とつぶやく。
直木賞受賞作「まほろ駅前多田便利軒」も作者の世界観がよく出てましたが、こっちのほうが断然好きです。
ロードワークをしてる人を見かけても(けっこうよくいる)今まではスルーしていましたが、この本を読んでからは心の中で頑張れって思うようになりました。