乃南アサ 「駆けこみ交番」
久しぶりの読書は乃南アサさんの「駆けこみ交番」です。
新人おまわりさん、高木聖大くんのシリーズね。
駆けこみ交番 (新潮文庫) (2007/08) 乃南 アサ 商品詳細を見る |
「とどろきセブン」は「鼓動―警察小説競作 (新潮文庫)」に収録されていたのと同じお話。
「サイコロ」は聖大くんよりも実はとどろきセブンのお年寄りたちが活躍するお話。
「人生の放課後」はそのとどろきセブンのお年寄りたちが神谷さんのマンションに集うようになるまでの経緯を描いた、いわば前日譚になります。
シリーズのほかの作品とは少し雰囲気が違って、しみじみと読めるお話。
ただし最後はスッキリしてニヤリとしますけど。
では聖大くんの出番は?というと、最後に大サービスのお話が出てきます。
「ワンワン詐欺」は交番勤務のお巡りさんである聖大くんが、ひょんなことから定年間近の刑事とコンビを組んでちょっとした「事件」の捜査にあたる、というもの。
聖大くんにとっても大サービスですが、読者にとっても大サービスですね。
だって乃南アサさんの警察小説でコンビものといえば、あの音道貴子シリーズの音道刑事と滝沢刑事のコンビ・・・ファンは私だけではないはず。
まあ、音道-滝沢コンビには及ばないものの、「人生の放課後」とも話が繋がってきてなかなか読みごたえがありました。
以上4編収録でーす。