天童荒太 「悼む人」
天童荒太さんの直木賞受賞作、「悼む人」。
少し前に文庫化されて買ってあったんですがなかなか読めずにいたのを、昨日と今日で読みました。
悼む人〈上〉 (文春文庫) (2011/05/10) 天童 荒太 商品詳細を見る | 悼む人〈下〉 (文春文庫) (2011/05/10) 天童 荒太 商品詳細を見る |
上下巻に分かれていますが、活字が少し大きいので割とすぐに読み終えることができました。
続きが気になって止まらなかったというのもあるのですが。
今朝も早起きして読み終えました。
あらすじを説明することも、感想を書くこともちょっと難しいです。
主要な登場人物たちを取り巻く人々が、それぞれ親の世代までさかのぼって描かれているおかげで、たくさんの人の話が語られるのですが、読み終えた後はしばらくその一人ひとりの生と死を順番に考えました。
それがいつの間にか私自身が今まで出会った人たち(故人も含む)のことを思う時間になり、今までとは少し違った見方で向き合えた人も。
そういう体験をさせてもらえる本でした。
あ、そういえば祖父の一周忌にお寺の住職さんが「おじいちゃんが皆さんに教えてくれたことをいつも思い出して実践してください。それがおじいちゃんが生きた証になるのです」といった内容のことを言われていて、自分も「使わない電気は消しなさい」とかうるさく言われたっけ...なんてよく思い出しているのですが、この本に通じるところがありますね。