読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

宮部みゆき 「蒲生邸事件」

時期的にぴったりということで、2・26事件をモチーフにした、宮部みゆきさんの「蒲生邸事件」を読みました。

蒲生邸事件 (文春文庫)蒲生邸事件 (文春文庫)
(2000/10)
宮部 みゆき

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時期がぴったりだった上に、読んでいる間に東京で大雪が降ったりして、二重にリアルと小説が被ってました。

タイムトリップもののファンタジー小説だと思いきや、本格ミステリーでもありました。
2・26事件による封鎖区域内にある洋館・蒲生邸で、蒲生大将が自殺。
ところがあるはずの拳銃がない。
果たして大将の死は自殺だったのか、他殺だったのか。
他殺だとしたら犯人は誰か?
洋館・密室、というのも王道〜。

さらに軍部が台頭して太平洋戦争へと向かってゆく時代の空気を主人公の少年とともに追体験できる歴史小説でもあります。
タイムトラベラーの苦悩も丁寧に描かれていて、ファンタジーとして読んでも面白い。

宮部みゆきさん好きなんですけど、なぜか読みそびれていた(お楽しみをとってあった)本作、やっぱり面白かったです。