読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

「日本芸能の源流 祈り」

県立音楽堂での企画公演、「祈り」見てきました。

0425.jpg日本芸能の源流 「祈り」

茂山千五郎さん、茂山七五三さんによる狂言「釣針」
井上八千代さんの京舞 地唄「鉄輪」
市川團十郎さんの歌舞伎舞踊 長唄「三番叟」

踊りといい演奏といい、当代一流の方々を地元で見られるなんて有り難いかぎり。
しかもジャンルをこえて。
久しぶりの伝統芸能、堪能してきましたー。

狂言「釣針」は西宮のえびす様に授けられた不思議な釣り竿で主人のために「お妻さま」を釣ろうというもの。
耳に残る「釣ろうよ、つーろうよ」という太郎冠者のかけ声とユーモラスな仕草、主人の妻となる女性と腰元たちが次々に連れる景気のよいお話に心がほぐれ、ついつい笑みがこぼれました。

京舞の「鉄輪(かなわ)」はお能にも同じ演目がありますが(というか能が元になっているのでしょうが)、能の方も、もちろん京舞のほうも初めて見ました。
いわゆる丑の刻参りの願いが叶えられ鬼となった女が、自分を裏切った男とその新しい妻の枕元に立つという怖ーい場面。
唄の言葉がほとんど聞き取れなかったのですが、舞だけで場面が分かるんだから日舞の表現ってすごいわあ。

歌舞伎舞踊「三番叟」は黒面の老翁による舞踊。
市川團十郎さんといえば先日テレビでやっていた俳優祭での金太郎さん姿(愛嬌たっぷり!)が印象的すぎたので、なんかもう、出られた瞬間から頬が緩みっぱなし。
神様を呼び込み悪魔を祓い、五穀豊穣を予祝するという、おめでたいことこの上ない演目でした。
なんかいいことありそうな。連休前だしね。
大向こうから「ナリタヤッ...!!」のかけ声が飛ぶのもいいなあ。やっぱり。
團十郎さん、前日は小松の子供歌舞伎を指導されてたということで、客席には揃いの着物を着た子供たちの姿も。
成田屋さんから勧進帳を習えるなんて、どんだけ贅沢な...。
こんなところからも團十郎さんのお人柄がしのばれます。

客席と言えば金沢らしく芸妓さんたちも大勢いらしていました。
皆さん綺麗だなあ。。