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読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

宮部みゆき 「ソロモンの偽証」

読んだ

分厚いハードカバー3冊はけっこうな出費ですが、ゴールデンウイークにレジャーの予定がなかったので、その代わりということで読書を楽しみました。
すごく読み応えがあって面白かったです。


ソロモンの偽証 第I部 事件ソロモンの偽証 第I部 事件
(2012/08/23)
宮部 みゆき

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クリスマスの夜に学校の屋上から転落死した中学生、柏木卓也。
自殺であることは疑う余地もなかったはずの彼の死が、残された家族だけではなく、彼のクラスメイトたちにも知らず知らずのうちに影を落とし、学校に次々と「事件」が起こります。
卓也のクラスメイトたちとその家族、学校の先生たち、刑事、ジャーナリストと登場人物が多く、それぞれ人物の性格や考えも細かく描写されていて、読者の目線ではすべてクリアにも見える第一部。
中でも健一とその家族のエピソードが泣かせる。。
話の舞台が1990年というのもいいなあ。
私は1990年は高校1年生だったから、この本の登場人物たち(当時中2)と近い時代背景に子供時代を過ごしてて、大人たちはバブルとかあったけど、子供目線ではこんな感じだったよなあ、という感覚が辛うじて思い出せます。


ソロモンの偽証 第II部 決意ソロモンの偽証 第II部 決意
(2012/09/20)
宮部 みゆき

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第一部を読んだ感じでは、(私には)校長先生やの対応が特別に悪いとも思わなかったのですが、樹理が心を開くまで急かさずに寄り添おうとした判断が、結果的には多くの生徒を疑心暗鬼にしていました。
だから涼子は自分たちの手で真実を掴みたいと、課外活動としての学校内裁判をすることを決意します。
疑心暗鬼から生まれる憶測や噂から被告人を「守る」ために、公開の場で裁判をしたい、というのは、大人ではなく逆に中学生だからできた発想かも。
あ、関係ないけど、この涼子のイメージが、どうしても映画「ぼくらの七日間戦争」の宮沢りえちゃんになってしまいます。キャラ被るし。時代背景も近いし。可愛かったなー、りえちゃん。

第二部ではその裁判の準備期間が描かれ、クラスメイトたちの心の揺れがあったり、新たな登場人物も出てきたりで、(長いけど)読んでて飽きることがありません。
特に弁護人を務めることになった和彦が、他の生徒や大人たちみたいに人物描写が詳しくなくてミステリアス!!
中学生の日常の中にミステリー色が出てきたことで、ますます読書に熱が入ります ^_^;


ソロモンの偽証 第III部 法廷ソロモンの偽証 第III部 法廷
(2012/10/11)
宮部 みゆき

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ラスト。学校内裁判で全てが明らかにされる第三部。
時間的にはやや細切れになってましたが、ものすごいスピードでものすごく集中して一気に読みましたー!
第一部からここまで読んできたら、もう学校内裁判のメンバーには感情移入しまくりで応援したい気持ちがいっぱい。
そんな中で裁判が始まって証人たちの証言とか弁護側、検察側の尋問とか心理戦とか、もうめちゃくちゃすごかった。
謎に包まれていた和彦と卓也の関わり、和彦の苦悩が明らかになるところとかは、さすが宮部みゆき! (詳しくは読んでのお楽しみ)
で、ラストシーンに泣いたー。
これ、「小暮写眞館」とか杉村三郎のシリーズでもそうだったけど、心が温かいもので満たされる感じ、これをラストに持ってくるかー、と泣きながら膝を打ったのでした。
よかったです。