読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

百田尚樹 「海賊とよばれた男」

今さらながら「永遠の0」を読んでいたく感動した主人が借りてきてくれました。

海賊とよばれた男 上海賊とよばれた男 上
(2012/07/12)
百田 尚樹

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海賊とよばれた男 下海賊とよばれた男 下
(2012/07/12)
百田 尚樹

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正直前半はけっこうだらだらと読んでいたのですが、下巻でイランから石油を買い付ける話が持ち上がったあたりから俄然おもしろくなり、日章丸の航海の場面など夢中で読みました。
そしてラストが近づくにつれて、前半にだらだら読んでいたはずの数々のエピソードが、感動的に思い出されるんですよね。これは卑怯だわー。いい意味でw

思い起こしてみれば戦後間もない占領時代を扱った小説、それも企業小説なんて初めて読みましたし、この本で描かれているその頃の日本の様子も初めて知りました。(戦後復興期といえばNHKの朝ドラの中ではよく見るのですが、)

国岡商店の店員の頑張りについては、そんなに無茶して今でいうブラック企業か⁈ と言われそうなところですが、会社が社員一人一人にどう接したかを見ると、ブラック企業とは正反対です。
登場人物が皆魅力的でかっこいいんですよね。国岡の店員に限らず。

書き忘れてましたが、本作は出光興産創業者の出光佐三氏をモデルにした小説でして、読み終えて間もない今は、出光のガソリンスタンドを見るだけで胸が熱くなる始末です。