読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

市川海老蔵 古典への誘い 〜江戸の華〜

富山のオーバードホールに市川海老蔵さんの公演を見に行ってきました。

海老蔵さんといえば新之助時代に「おーいお茶」のCMで見て以来、美形だなーと思っていましたが(美形すぎて時々笑ってしまう...)、生で見られる機会がくるとは。しかも富山で。

公演の始めはまず口上から。
お父上ゆずりでしょうか? 海老蔵さんもサービス精神旺盛で親しみやすい語り口。
「この中で、今日初めて歌舞伎を見るというお客様は拍手をしてください」との問いかけに、客席のほとんどの人が拍手。
思わずもう一度質問を繰り返す海老蔵さん。やはりほとんどの人が拍手。
そうなんですね、やはり地方にいると歌舞伎なんて見る機会のない人がほとんど。
当日(昼の部)は1300人だかのお客さんが入っていたそうなので、一度で数百人の富山県民(と周辺の県民)を歌舞伎デビューさせたことになります。
成田屋さんのネームバリュー恐るべし。
そんなこんなで、大向こうもかからない初心者ばかりの客席でしたが「にらみ」もしっかり披露してくれて、なんだかいいことありそうです。

その後、清元の演奏「玉屋」、休憩をはさんで「保名」、「お祭り」と続きました。
歌舞伎の音楽といえば長唄常磐津などいくつかの種類がありますが、私のような素人にはチンプンカンプン。
邦楽は耳に心地よいものの、どれも同じように聞こえるし、詞も聞き取りづらい。
けど今回はそのひとつである「清元」を取り上げて、演奏を聞き、雰囲気の違う2つの歌舞伎舞踊を見るという面白い趣向。
おかげで少しは清元の特徴が分かったような。

もちろん踊りも楽しめました。「保名」も「お祭り」も初見でしたが、面白かったです。
どちらも解釈の深さや役の作り方で大きく雰囲気が変わりそうな踊りでしたので、いろんな役者さんの踊りで見てみたいです。

というわけで、また面白い企画で富山か金沢にいらしてください。待ってます。