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読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

乃南アサ 「ニサッタ、ニサッタ」

読んだ

乃南アサさんの「ニサッタ、ニサッタ」読みました。
表紙を並べると絵が繋がるという装丁は、「風の墓碑銘」の文庫本もそうでしたね。

ニサッタ、ニサッタ(上) (講談社文庫)ニサッタ、ニサッタ(下) (講談社文庫)
ニサッタ、ニサッタ(上) (講談社文庫)
(2012/10/16)
乃南 アサ

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ニサッタ、ニサッタ(下) (講談社文庫)
(2012/10/16)
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読んでいる間に何度も頭に浮かんだ言葉は「底辺」。
主人公の男の子・耕平(サラリーマン)は本人の未熟さとか甘さゆえに次々と職を失い、住むところもなく、借金取りに追われるところまであっという間に転落します。
本人に落ち度はあれど、例えば20年前の感覚だったら、たったこれくらいのことでそこまで落ちぶれるなんて考えられないんじゃないかな。
そういう意味では(賛否両論あると思うけど)この主人公には同情した。

途中から出てくる女の子、杏菜は当初はおどおどするばかりで要領の悪い感じの子。
しかもどうやら訳ありのようで、それがいったいなぜなのか? というところが気になって、杏菜が登場してからは、一度読み始めたら止められないように。

下巻では耕平の家庭なんかも書かれるですが、中でも90代だというおばあちゃんの言葉には泣かされっぱなしでした。実は。
なんか、親とは違ってこのおばあちゃんの言葉って無償の愛を感じるんですよね、、

耕平と杏菜が何とか居場所を見つけて、自分の足で歩いていこうとする成長の物語(耕平の場合、かなりでこぼこですが)に、何だか明るい読後感でした。