読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

坂東玉三郎 初春特別舞踊公演 (大阪松竹座)

あけましておめでとうございます。
お正月3日はサンダーバードに飛び乗って大阪まで行ってきました。

坂東玉三郎 初春特別舞踊公演 中村七之助出演 を観るためです。


大阪は久しぶりだったんですが、難波の駅で降りて着物姿のマダムの後をついてったら無事に大阪松竹座に到着。
会場内に獅子舞が出てたりしてお正月ムードたっぷり。
演目も豪華絢爛、華やかで楽しい公演でした。

村松風二人汐汲(むらのまつかぜににんしおくみ)は平安時代歌人在原行平の故事にちなんだもので、あふれんばかりに豊かな美貌の玉三郎さん扮する松風と、儚げな美しさの七之助さん扮する村雨の姉妹が行平を偲んで踊るもの。
とにかくもう、お二人が美しすぎて。

しっとりとした汐汲から変わって、次は操り三番叟。
おめでたい場で踊られる三番叟を、操り人形が踊るという趣向で、三番叟は市川猿弥さん。
躍動感があり見てて飽きない楽しい踊りでした。
バレエでも、コッペリアなど人形の踊りってありますが、対比で見ると興味深い。。
お正月から目出度いものを見させてもらったので、今年は何かいいことあるかも。

続いて二人藤娘(ににんふじむすめ)。
玉三郎さんと七之助さんが再び登場して藤娘を舞います。
どこか古風な感じの汐汲と比べると、こちらは少し粋で艶っぽい雰囲気。
江戸時代に流行った大津絵を題材にしているそう。
着物も美しいし、踊り手のお二人ももちろん美しくてかっこいい。
大阪まで行ってよかった〜。

最後に於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)より「心中翌の噂」の場面。
七之助さんがお光、お染、久松を三役早変わりで演じ、玉三郎さんは最後に土手のお六で登場。
早変わりって、短い時間で拵えを変えて出てくるだけでも大変そうなのに、立場も心情も違う人物になりきらないといけないのが大変そう。
中でも物狂いとなったお光の踊りが、高音で切々と唄う常磐津と相まって、なんとも切なく物悲しく、ちょっと泣きそうになってしまいました。
平成中村座での七之助さんの七役は見られなかったけど、今回大阪でさわりだけでも見られたのはよかった。
そしてラストに出てくる玉三郎さんの土手のお六、かっこよかった!
短い出番だけれどビシッと場が締まる感じがして、ため息ものの格好良さでした。

玉三郎さんは去年12月の歌舞伎座のあと、風邪をひかれて声が出ないそうで、最後のご挨拶はマイクでした。
あれからもう1週間と少し経ちますが、もう治られたかな?


今年はお正月からいい思いさせていただきました。