読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

森下典子 「日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」

新潮文庫、11月の新刊。
お薄茶の泡が三日月形に切れて、おいしそうなお抹茶が見えている・・・自分の習ってたお茶と同じ流派だっ!と目に付いたので買いました。

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)
(2008/10/28)
森下 典子

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分かりやすい言葉で書かれたお稽古にまつわるエッセイです。
お茶の心得がなくても大丈夫です。もちろん。

前書きにいわく、

「生きてる」って、」こういうことだったのか!
ザワザワッと鳥肌が立った。
 お茶を続けているうち、そんな瞬間が、定額預金の満期のように時々やってきた。
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コップがいっぱいになるまでは、なんの変化も起こらない。やがていっぱいになって、表面張力で盛り上がった水面に、ある日ある時、均衡をやぶる一滴が落ちる。そのとたん、一気に水がコップの縁を流れ落ちたのだ。


とても読みやすい本ですが、何気ないお稽古のお話の中に圧倒的な(悟りの?)体験がつづってあったりと、なかなか感動的で読み応えがありました。
お茶をしてるってことは、お点前だけじゃなくて、季節とか宇宙とか身の回りのいろいろに気づくことなんだなあって思いました。