読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

舟田詠子 「誰も知らないクリスマス」

今月に入って初めての更新ですね[emoji:e-234]
師走というだけあって、ゆとりのない日々が続いています。

今読み返しているのは、もう何年も前の12月に偶然買った本。

誰も知らないクリスマス誰も知らないクリスマス
(1999/11)
舟田 詠子

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ヨーロッパ各地でクリスマスを彩る様々なお菓子を通して、そのルーツを辿る本です。

たとえば、ドイツのシュトーレンとか、フランスのヴィシュ・ド・ノエルとかの有名なお菓子から、各家庭で焼かれる、日本では全く馴染みのないお菓子とか、新年のおみくじクッキーとか。
レシピも出ています。
そういった各地に伝わるお菓子とか、それにまつわる民俗行事とかを調べて、キリスト教以前から伝わる冬至や新年の習慣の本来の姿を明らかにしていきます。
それは、日本の小正月行事や節分行事にどこか似ています。
一年でもっとも夜の長い時期に、来る年の豊穣を祈る気持ちが込められた習慣のようです。
うまく説明できないので、気になる方は読んでみてください。

それにしてもステキなのは、冒頭で紹介されるドイツのクリスマス。

クリスマス前の4週間を待降節アドヴェント)といいますが、本書に登場するマルガレーテさんの家では、10月からクリスマスのクッキーを少しずつ焼き貯めていきます。
(一連のクリスマス行事が終わり、家中の飾りつけがしまわれるのは、1月6日の三賢王の祝日をはるかに過ぎた、2月のはじめのころだとか。)

アドヴェントに焼かれる様々なお菓子に釣られて、私は毎年この時期になると、この本を手にとってしまうのです。