読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

奥田英朗 「オリンピックの身代金」

奥田英朗の「オリンピックの身代金」を読みました。

オリンピックの身代金(上) (角川文庫)オリンピックの身代金(上) (角川文庫)
(2011/09/23)
奥田 英朗

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オリンピックの身代金(下) (角川文庫)オリンピックの身代金(下) (角川文庫)
(2011/09/23)
奥田 英朗

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東京オリンピックが開催された昭和39年の東京が舞台となる犯罪小説、というとやはり松本清張の作品が浮かんできますが、それに匹敵するほどの面白さ!
目覚ましい発展を続ける東京と、そこからとりこぼされてしまったような地方の人々の生活。
東京オリンピックを妨害しようとする犯人と警察との攻防や、警察内部の人間模様、それに何といっても犯行にいたるまでの犯人の心の動き。
章ごとに違った人物の視点から描かれていて、犯人にも刑事にも肩入れしてしまいます。
各章のはじめに日付と曜日が書いてあり、最初は犯人とその他の人の視点の章で1ヶ月くらいか日付に開きがあるのですが、クライマックスが近づくにつれて日にちの差が縮まってきて、否応にも緊張感が増し、ラストはいったいどうなるの?! と夢中で読んでしまいました。
おすすめです。