読んだり食べたりした記録

旧ブログ「おやつ、読書・・・ときどきバレエのこと。」

「アンソロジー お弁当」

「男はどうだかしらないけれど女なら、自分の過去にあるおにぎりの影をたどると、誰しも大抵ちょっとした一代記の材料になるのではないかと思ふ。(中略)おにぎりで女一代記はわけなく書けさうである。白い飛び石のやうにおにぎりは女の過去に散在してゐるのだ」(幸田文「おにぎり抄」)

前から読みたかった本を図書館で見つけ、即借りました。
41人もの豪華書き手による、戦前から現代にいたるまでの、お弁当を題材とした珠玉のエッセイを集めた一冊です。
読んでみて感じたことは、上に引用した幸田文さんの文章のとおり。
お弁当の思い出を振り返りながらしみじみ読みました。
母が作ってくれたお弁当や、自分で作るお弁当の工夫、誰かとどこかで食べたお弁当の思い出など、どれも親密な気持ちになりながら読みました。

それにしても本作におけるのり弁の人気といったら。
あれから2回ものり弁作りましたよ。
いつも時間がないため、私のお弁当はほぼ毎日同じようなものを詰めているんですが、それでも不思議と飽きないんです。
のり弁はまた作ろうっと。

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