Love from Paris エトワール フランス・バレエのエレガンス
パリ、オペラ座バレエ団のダンサーたちによるガラ公演を観てきました。
私が行ったのはAプロの初日。
この日だけ会場が昭和女子大学の人見記念講堂でした。
席数はそんなに多くないものの、天井が高くて左右にも客席が広くて、とてもいいホールでした。
幸いにも私は1階の中ほど、左右どちらにも寄っていなくてとてもいい席でしたが、このホールだったら上手寄り・下手よりでも見えにくくなることはないのでは?
ガラ公演と書きましたが、出演者全員が同じバレエ団のダンサーであり、演目も全体の流れやテーマにあったもので、トリプル・ビルならぬ10ビルといった印象を受けました。
古典からネオ・クラシック、現代作品まで、バランスよく組まれていましたよ。
昨年他界したローラン・プティはもちろん、バランシン、マクミラン、クランコ、それからヌレエフなど、、どれもオペラ座のレパートリなんだそうです。
黒鳥のグランが「ジゼル(2幕のPDD)に、「アルルの女」が「ランデヴー」にそれぞれ変更になりましたが、古典中の古典であるジゼルが、全く古くさくないことを再認識。
ジゼルを踊ったミリアム・ウルド=ブラームがまさしく未婚のまま死んだ少女の精霊といった雰囲気で可憐だったー。
ドロテ・ジルベールとフロリアン・マニュネによる「ソナチネ」はラヴェルのピアノ曲生演奏に乗せて、最初はひっそりと優しく、徐々に温もりを増しながら生き生きと踊られ、1曲目だったんですが、まさにエレガンスーー!
ダンサーの優しい思いが伝わってくるような踊りでした。
ジルベールさん、レヴェランスまでとっても優雅でチャーミング。
バンジャマン・ペッシュの狼も愛嬌があって、でも野性味もあってよかった。
同じくプティの作品である「ソナチネ」もパリっぽくてプティっぽかった(蠱惑的な女性がでてきて)。
ジョゼ・マルティネス振り付けによるドリーブ組曲は、バレエの定番作品がパッチワークのようにちりばめられた楽しいPDD。
このリフト、このポーゼ、このトゥール、どこかで見たことある!! あ、あれだ! と発見していくのが楽しい。
(コッペリアとか、眠りとか海賊とかドン・キもあった気がします...)
衣装が色使いといいチュチュの丈といい、(ボディには多分ベロアが使ってあったと思う)とってもお洒落で印象的だったんですが、プログラムを見たらアニエス・ルテステュが手がけたとか。すごいっ。
一番良かったのはイザベル・シアラヴォラとマチュー・ガニオによる「オネーギン」3幕のPDD。
今にもオネーギンを受け入れてしまいそうな気持ちを熱く秘めながらも拒み続けるタチヤーナが切なくて苦しくて、圧倒的な迫力で胸に迫ってきました。
PDDの抜粋だというのに泣けましたー。
マチュー・ガニオは足のラインが中性的だと思った(笑)
Love from Paris エトワール フランス・バレエのエレガンス http://www.fujitv.co.jp/events/etoiles/index.html