坂木司 「シンデレラ・ティース」
以前、歯科医院に勤めていた私。
歯医者ものの小説と聞いていたので、文庫が出てさっそく購入。
シンデレラ・ティース (光文社文庫) (2009/04/09) 坂木 司 商品詳細を見る |
帯には「青春ミステリー」と書いてありましたが、別にミステリーではなかったです。
歯科雑誌の記事にありそうです。
当時、歯科雑誌(のコラムなど)を読むのが大好きだったので、嬉しくなって一気に読み終えました。
個性的な患者さんが次々に登場しますが、歯医者で働いたことがある人なら誰でも「あるある」と共感できるでしょう。
受付の女の子目線のお話なので、出てくるのは「歯科恐怖症」、「歯軋り」、「自臭症」・・・等々メンタルなものが絡む症例が中心でした。
それにしても、舞台となった品川クリニック、スタッフ同士の雰囲気はいいし、都会のオフィス街というロケーションもいいし、ドクターが3人もいるのにやたら余裕をもったアポイントの入れ方してるし、たまにいいランチ食べてるし、働くには理想的かも!
ただ、これで保険診療メインだったら、半年で経営が行き詰まるのでは・・・と余計な心配までしてしまいました。
病院ものの小説は多々ありますが、歯医者ものの小説ももっと出てくればいいのに。
実際、歯医者ではこの本に出てくるようなエピソードには事欠かないですから。